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不動産市況 関西 2021年10月

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新型コロナウイルス感染症第5波終息後の関西の不動産市況をお届けします。
 ようやく10月になって商業物件収益物件に動きが見られるようになってきました。繁華街のテナント物件では、緊急事態宣言が解除され年末年始商戦に向けての店舗再開や新規出店の動きが活発化しており、徐々にではありますが空き状況が改善しつつあります。但し、新規の飲食店舗の場合は、忘年会シーズンに間に合わせるためには「居抜物件」でないと、内装工事業者の手配ができない可能性があります。その影響が中古住宅のリフォーム工事にまで波及し始めており、この状態だと来月くらいからは資材や工事業者の予定も念頭にスケジューリングする必要があるかもしれません。
 収益物件においては、中国不動産バブルの崩壊や新内閣の政策の影響かわかりませんが、東京から関西への投資が活発化してきたように感じられます。東京市場では今や利回5%を切る物件が多くなっており、大阪万博やIRが現実的になってきた大阪が魅力的に映るのは自然な流れだと思います。ということで、関西の不動産市場は2021年10月で一旦底打ちしたと言えるかもしれません。いずれにしても、5%前後の物件に銀行融資を受けて投資するスキームではどう考えてもキャッシュフローを狙えませんので、せいぜい税効果やインフレ対策目当てになってしまいます。
そろそろ単純な不動産投資のスキームそのものが限界にきているように思います。

現在の収益利回り水準 : 7.35%     ※関西の100棟以上の売り物件の単純平均値