2024年の不動産市場予測
令和6年能登半島地震へのお見舞い
このたび石川県能登半島を震源とする大規模地震により犠牲となられた方々に心よりお悔み申し上げるとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。被災地域のみなさまの安全確保、そして一日も早い復旧・復興を衷心よりお祈り申し上げます。
<2024年の不動産市場予測>
年始早々から大災害や大事故で始まった2024年辰年はどのような1年になるのでしょうか?
更に想定外の出来事があるかもしれませんが目先の動きからなんとか予測していきたいと思います。
日経平均も34年ぶりの高値に達し、史上最高値「3万8957円44銭」を超える4万円も射程圏内に入ったように見えます。これは不動産市場が大きな変革期を迎える予兆でもあります。つまり今年は不動産市場における間接投資元年になると思われます。従来のように投資家自らが不動産を取得して直接投資する形式から、不動産投資の商品やスキームを経由して間接的に投資する形にシフトしていくマーケットイノベーションが起ころうとしています。これには、たまたま発生している二つの事象が同タイミングで重なりつつあることが影響しています。一つ目は昨年からの市場改善による高値圏に対する限界と、二つ目は新NISAをきっかけとした新しい資金の発生です。
現在、関西における収益物件の利回り水準は5~6%になっており、郊外の築古鉄骨造でも10%前後が限界という高値圏で推移しております。収益物件を取得したい新規の個人に融資する金融機関が無い上、融資期間も残存耐用年数で組み込む銀行が多い現状では物件単体ではキャッシュフローが成り立ちませんので、節税対策の買主か現金購入の外資系または追加担保で仕入れる不動産業者しか参加していない市場となっています。しかし、このようなセミプロ・プロが主役の停滞した市場に対し、もし、仮想通貨や新NISAで目覚めた素人さんが参入してきたとすれば化学反応は免れられないことでしょう。投資とはリスクマネーであり元本が無くなる覚悟で少額の投資をしようとする若年層からすれば単純にリターンがいくらかということにしか興味がなく、投資対象がどのような物件であるかはどうでもよいのです。そもそもビットコインには投資対象が無く投資知識の乏しい若年層から拡大したのですから、家主業という老人の為のビジネスから派生した収益物件市場とは水と油のように見えますし火に油なのかもしれません。もちろん厳しい審査基準を通過しない限り公開された金融商品となりませんが、現物投資と公開商品との間の投資手法も生まれてくるかもしれません。そこに対するレギュレーションが落ち着くには相当の年月が必要だと思われますが、これからはとても優秀な投資案件から如何わしい案件まで現れる可能性はあると思います。
さて、本題の2024不動産市場予測としては、高値圏維持か最近の傾向として今年でピークアウトのような気もします。大阪万博・IRから円安やFRB利下げまでミクロ・マクロ視点で考えないといけませんが、物件売却を検討されても良い時期かもしれませんね。