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2020年の不動産市況 大阪
2020年の不動産市場の予測を致します。今年は例年になく非常に読み辛い市況になりそうです。ここ数年不動産業界では、5年程前から物件を仕入れて「オリンピックの前年迄には売り抜けるべし」という読み方がスタンダードでした。そしてとうとうオリンピックイヤーを迎えたにもかかわらず相変わらずの強気相場ですので、年後半に値崩れするどころか「もう既に織り込み済みになっているのでは?」と不安に駆られます。しかし思い起こすとリーマンショック後も値崩れまでに相当の時間を要しましたので市況の変化が体感できるのはもう少し先になるかもしれません。もっとも1月現在流行中の新型肺炎が国際的な金融危機に匹敵する程の悪影響を与えるとすれば偶然にもサイクル理論に当てはまってしまいますが疫病がブラックスワンにならないことを願います。
収益物件全体ではなく個別ジャンルでの予測をしますと、レジデンスに関しては築30年以上の物件は金融機関が法定耐用年数内の期間しか取組んでくれない傾向にありますので下落すると思われます。一方で築15年以降で中心エリアから遠くない物件は今の水準を維持できると思われます。オフィスビルは稼働率が良く流通量が少ない為しばらくは値崩れしない状態が続きそうですが、繁華街の商業ビルはもう少し上がりそうな気配があります。ホテルや民泊物件は供給過剰になってきましたのでデフォルトする物件も出てくるでしょう。
そして今後5年でメインプレイヤーが変わるフェーズを迎えそうです。リーマンショック前までの主役は外資系ファンドで、リーマンショック後の主役はサラリーマン大家、そして今後の大阪は国際的に認知された不動産市場として外国人が主役のマーケットになっていくかもしれません。